ゲストハウスに適切な物件の探し方

ゲストハウスに適切な物件の探し方

ゲストハウスを開業したいと思い立ったら、気が急いてしまって、ネットでゲストハウスが運営できそうな物件を探したくなると思います。しかし、物件を探す前に必ずこちらの記事を読んで、事前に最低限のことを承知しておきましょう。

ネットでゲストハウス物件を探す – その① –

今やネットで日本全国どのエリアでも細かい設定(物件種別、広さ、駅からの距離、間取りなど)を入力することで、簡単に適切な物件を絞り込むことができます。

したがって、ネットで検索するのももちろん一つの手法です。

しかし、ネットにでている物件は

・実際に売られている、貸しにでている物件とは限らない。(オトリ物件の可能性がある)
・事情があってネットには出せない物件もあるため、ネットの物件が市場の物件すべてではない。

ということを肝に銘じておきましょう。

なぜ?っと思われる方もいると思いますが、ここで軽々に書くわけにはいかない不動産業界のウラ事情ってのがいろいろあるんですよ。したがって、

・対象となる場所が遠方なので容易に足を運べない
・具体的な場所を絞る前の相場チェックをしたい

という事情と、先の前提を承知の上でネット検索をしましょう。

 

不動産屋さんにゲストハウス物件を探してもらう。 – その② –

ある程度、エリアを絞ったら現地の不動産屋さんを尋ねて自分が望んでいる物件を見つけてもらうわけですが、なんといって、不動産業界は地域性が色濃い業界です。

いくら全国展開している大手の不動産屋さんでも田舎のローカルな物件となると、その地域に根ざした老舗の不動産屋さんのほうが良い場合があります。

 どんな不動産屋さんに仲介をお願いするべきか?

このポイントは、結構大事なんです。賃貸であれば、これから長年家賃を払い続けるわけで、取得(購入)であっても相当な額を出費することになります。いずれにしても、運営上もっとも高額な出費となるわけであり、その不動産の条件を仲介してくれる業者さんは、物件そのものはもとよりとっても大事な(一時的な)パートナーとなります。

端的にポイントを挙げるとすれば、

・対象となるエリアに根付いている不動産屋さんかどうか?
・担当者が親身になってくれるか?
・元付業者かどうか?
という点です。
貴方自身もこれからビジネスを始めるわけですが、不動産屋さんも仲介手数料をもらうことを生業とするビジネスです。客である貴方が成約にいたる見込みがあるのかを見ているわけで、互いにウィンウインな関係になることが大事です。
不動産業界のことをよくわかった上で、担当者が気持ちよく仕事をしてくれるためには、初めての依頼の時点で「かけひき」が始まっているといって過言ではないでしょう。片っ端から当該エリアの不動産屋さんに依頼すればいいってもんではありません。これは逆効果です。

自分の足で歩いて探す – その③ –

開業したいエリアがどんな場所なのか、現地に足を運んでこそ分かることがあります。

・まちの雰囲気
・近隣住人の人柄
・商店街の活況ぐあい
・最寄り駅からアクセス(実際歩いてみた感覚)
・観光地へのアクセス(実際歩いてみた感覚)
・廻りの騒音(工事中のマンションなどがないか)

これらは、ネットでいくら検索しても感じ得ないものでしょう。そして、なにより地元の人との会話がとても大事になります。地元の人と会話をすることで、

・今、現在目に見えてるモノの過去の歴史や由来を知ることができる
・地元の人の人柄を知ることができる
・ひょっとすると驚くような偶然に出会うかもしれない

※例えば、「○○さんとことの旅館はもうオーナーさんがお歳だから廃業されるらしいよ。」なんて情報をGETしてしまうかもしれません。こんな耳寄りな情報は地元の不動産屋さんでもまだ知らないこともあるのです。
不動産屋さんが把握している物件は、所有者が貸したい or 売りたい と意思を表明したものだけ だからです。

まちを歩いていて、単に見た目で「こんな物件が理想だな~」っと思うことがあるでしょう。でもそう思った物件が空き家なのか、売りにでているのか、貸しにでているのかなんて知る由もありませんね。

でも、こんな方法で知ることができますよ。

 電気メーターやガスメーターをみる。

空き家の物件は、当然電気メーターやガスメーターが止まっているわけです。ですから、電気メーターが止まっている物件は、誰も住んでいない。つまり空き家である可能性が高いです。電気やガスメーターが止まっている場合、次に利用開始する人の為に開栓申し込みのタグがぶら下がっていますから、実際にメーターまで覗き込まなくても空き家であることは意外に簡単にわかるんです。

 不動産の登記簿謄本をみる

不動産登記とは、土地・建物に関する権利関係などを記録して、社会に公示するための行政上の制度のことで、土地や建物の場所や面積、所有者や担保権者(その土地を担保に取ってお金を貸している者)などが不動産登記に記録されます。登記簿謄本を取得するには、

・最寄りの法務局に行って交付請求をする
・オンラインで交付請求をする
・郵送で交付請求をする
・インターネット上の登記情報提供サービスで登記情報を閲覧する
という選択肢があります。

もし、気になる物件があれば、登記簿謄本をみて所有者を知ることができます。登記簿謄本には所有者の住所も記載されています。(電話番号など連絡先は記載されていません)

 

インバウンド(海外からのお客さん)需要を視野にいれるなら

たいていのことは運営しながらリニューアルしたり、方向転換したりすることができますが、立地だけはもう後にも先にもそう簡単に変えることはできません!

ですから、立地選びはとっても大事です。そして、その立地選びをする上で、海外から来日する外国人観光客をターゲットとするなら、絶対に欠かせないある条件がありますよ。